Rough river(ラフリバー)





Rough river 釣行

今年でRough river上流釣行は5回目。
初めて訪れたときは、上流への道がわからずひたすら河原を歩き、
車止めのロックゲートから支流のMirfin creekまで、
5時間もあるいてクタクタになったのを覚えている。
5度目にもなると、いつものルートに沿って一時間半で来れるようになった。
テントを張る場所、火を起こす場所、魚がいるプール。毎年お決まりの釣りを楽しんでいる。
日本でも釣りビデオや雑誌で紹介しているこのRough riverは、
世界的にも名が通っているらしく、Rough riverへ行くときは、
必ずといっていいほどヘリコプターが飛んでくる。
ヘリコプターで降りてきた釣り人がフランス人だったこともあった。
人里はなれた山奥だけど、ヘリコプターに悩まされる。
朝9時ごろテントから出て釣りを始めようとすると、
頭のすぐ上をバタバタとすごい音をたててヘリコプターが上流へと飛んでゆく。
そして、10分ほど経つとお客さんをおろしたらしく、ふたたび爆音をたてて頭の上を飛んでいく。
夕方4時か5時ごろにも同じようにヘリがお客さんを迎えに来る。
これがRough riverの日課のようである。
今回釣りした時はラッキーなことに、ヘリコプターが来ることがなく、
上流まで思う存分楽しむことができた。
帰る日の朝にはいつものようにヘリコプターが飛んできた。
申し訳ない気がしたけど、ちょっぴりいい気分にもなった。

    
            上流を目指す途中 牛の群れに囲まれる

Rough riverのいいところは、魚が多い。
プールにはもちろん、小さな流れや、見落としがちな早瀬の中まで魚がいる。
そのほとんどが緑色がかった水のせいで、見つけにくくなっている。
魚の鰭だけが見えたり、尾だけが見えたり、影が見えたり、ちょっと動いたり・・・
探し方はどの川でも共通することけど、Rough riverで集中できればその魚の多さに驚かされる。
そして、魚のアベレージが大きめで、60pオーバー、7ポンドが珍しくなく、
コンディションが良く、引きが強い。
ジャンプする魚もいて、そう簡単にランディングさせてくれない面白さがある。
水が澄んだ緑色といった色をしていて、川底の石が茶色い。
そのためかブラウントラウトの体色が濃くて、
中にはニュージーランドではちょっと珍しいオレンジ色の斑点がある魚までいる。
フライフィッシングにはちょうど良い水量で、川は歩いて渡れるし釣りやすい河原がある。
シダや、苔が川を覆うジャングル風の森もまた太古の自然を感じさせてくれる。
サンドフライは多い。


                   

           
                      茶色く澄んだ水から、飛び出してきた魚

支流のGordon creek から Mirfin creekの間の流れがすばらしく、魚の数、アベレージ、釣りやすさ、
森の美しさ。Rough riverの面白さが詰まった区間だと思う。
Mirfin creekから下流の流れは牧場の中を流れている。
長いプールに、長い瀬といったフリーストーンの流れ。
サイトフィッシングができるけど、上流の流れを釣りたくていつもパスしてしまう。
Mirfin creekまでは、牧場の中を歩くので、地主の許可を取る必要がある。
Mirfin creekから上流は、トレッキングコースもなくHut(無人山小屋)もない。
テントを張るスペースも見つけるには苦労する。原生林のブッシュがある。
Mirfin creekとの合流にテントを張ってその上下流を釣るのが体力的にもベストに思う。

    
       泡の下には必ず魚がいる。のーんびりとライズを繰り返していた。

今回のRough riverはセミの季節が終わった3月ということで、
「大きなドライでガッポリ」といった簡単な釣りはさせてくれなかった。
ビーズニンフやガン玉ヘッドニンフを上手く沈めて食わせる釣りが多かった。
水が少ないのか、釣り人が多いのか、魚がスレている気がした。
竿を振っただけで逃げる魚や、フライの着水の音で逃げる魚などけっこう苦戦する。
魚がいるけど、なかなか釣れないのはRough riverのいつものこと。
それでも、澄んだ水の中に餌取りをするブラウンを何尾も見つけられるので、
めげずにがんばれば必ず微笑んでくれるのがRough river。
山奥楽し、さあ歩こう。

02年3月13日
Lerry's Creekより

  
         ムッチリトしたパワフルフィッシュ65p・3.3kg




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